TAMAKI MADOKA'S WORKS

作詩活動に励んでいます。ご覧いただけると嬉しいです。

詩「わたしのこども」

パタパタと忙(せわ)しく駆ける追いかけることが逃げることがただただ無性に楽しくて「わたしはここにいるよ」声にならない叫びがママ パパ と呼ぶ声がまだまだ手がかかるなと笑わせて階段を一段一段踏みしめながら登る登って降りることが座って立つことがた…

詩「謎々」

正答は不正解 正当性はないようでない 在り得ないことなんてない 視界が記憶した世界 生活に疲弊した所為かい 回答こそ正解 正当性は初めからない 在り得るなんていらない 視界を一掃して全開 単純に思考して正解 正しいものほど疑わしい 大勢言うほど訝(い…

詩「冷え症」

爪先 掌(てのひら) 包みたくて身を屈める 殻に引き籠もる芯まで冷えた 指丸めて頭も丸まる 丸くなる 目が閉じて 冷えが薄れて包まれ 温(ぬく)まる 安らかに胸の音(ね) 穏やか 波のよう揺り籠 赤子の夢を見る ----------------------------------- 執筆後記 …

詩「風邪」

膨らんだ鼻に 風がすっと余計に洟(はな)が冷たくなった奥の奥まで 熱さが冷えるただの風邪 目頭は気のせいで 顎を上げた 瞼は閉じた閉じた内側 熱く溢れるこんな風邪は 初めてかもな長引きそうだ 胸苦しい枷(かせ) 瞼に溢れる 何故 何故 何故 --------------…

詩「酸欠」

繋げられた金魚鉢詰め込まれる金魚たち大小様々 水面遠く埋もれていく弱者 小者(こもの) 息が吸いたい パクパクと口が忙(せわ)しく開閉し助けてほしい ポチポチと液晶叩いて逃避する 押し合い 圧(へ)し合い 潰し合い愛なきエゴに 苛立ち 疲弊日々の疲労感 神…