TAMAKI MADOKA'S WORKS

作詩活動に励んでいます。ご覧いただけると嬉しいです。

詩「わたしのこども」

f:id:tamaki_madoka:20181106015505p:plain

パタパタと忙(せわ)しく駆ける
追いかけることが
逃げることが
ただただ無性に楽しくて

「わたしはここにいるよ」
声にならない叫びが
ママ パパ と呼ぶ声が
まだまだ手がかかるなと笑わせて

階段を一段一段踏みしめながら登る
登って降りることが
座って立つことが
ただただ新鮮で楽しくて

「わたしはこんなきもちだよ」
甘えるような高い声が
(うな)るような低い声が
さまざまな声が 言葉が 成長を感じさせる

「ぼくのもの」「わたしのもの」
「見て見て」「聞いて聞いて」
親を独り占めしたい気持ちは愛らしい

ずっと見守ってあげるね
ずっと見守らせてね
心がじんわりと温かくなる

階段を登るのが早くなって
一段飛ばしで登るようになって
危ないよって言っても聞かなくなって
いつの間にか遠くに行って

それでも遠くから見守ってるよ
いつでも温かく迎えてあげるよ
あなたはいつまでも わたしのこども

----------------------------------------------------

執筆後記

お昼過ぎに地区センターのカフェにいた時のこと。
元気な子供たちは耳をつんざくような声をあげながら走り回り、
階段を昇り降りしながら走り回ってはお母さんに注意されていた。
注意されながらもきゃっきゃと楽しそうだった。
その姿を書き起こしたのがこの詩です。
柔らかに優しい語り口で書いてみました。