TAMAKI MADOKA'S WORKS

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詩「酸欠」

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繋げられた金魚鉢
詰め込まれる金魚たち
大小様々 水面遠く
埋もれていく弱者 小者(こもの)

息が吸いたい パクパクと
口が忙(せわ)しく開閉し
助けてほしい ポチポチと
液晶叩いて逃避する

押し合い 圧(へ)し合い 潰し合い
愛なきエゴに 苛立ち 疲弊
日々の疲労感 神経衰弱
擦り減る心身 意志薄弱

酸素不足 意識遠のく
詰め込まれた金魚 色褪せる
運ばれる生命(いのち) 行き着いた先
与えられた輝き 私の価値

 

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執筆後記

毎朝 出勤時間の電車。
すし詰めの満員電車は息苦しい中で過ごす私たちは金魚のように見えました。
息を必死に吸おうとする姿、死にたくない、でも毎日が苦しいと感じる姿。
そんな憂鬱を詩にしました。
救われない詩ですが、悪しからず。